今回は、トマトの生命力のヒミツにせまります。 前回、トマトの水分補給が茎から生えてくる細かい毛で行われることに触れました。 トマトを育てているときにも、実はこの特性を利用することができます。 畑の土に栄養が足りない時、肥料を土から吸わせるよりも、 地上部全体に、液体の肥料を混ぜた水を吹きかけると、 そこから栄養を吸い込んだりもします。 また別の機会に触れますが、葉面散布(ようめんさんぷ)という、 葉っぱから、栄養を吸わせてあげることで、 トマトさんたちに足りない栄養を与えることもできるんですね。 それから、トマトの驚くべき生命力を、 この水分補給の仕組みから見ることができます。 茎の表面に生えている毛が水分を補給しているのは、 まさに、普通の植物が根から水を吸い上げているのと同じだと思いませんか? なんと、トマトさん、細かい毛がどこからでも出ているように、 トマトの茎はどこからでも根を出すことができるんです。 トマトを育てるときに、茎と葉の間から伸びる「わき芽」というものを取るのですが、 このわき芽を、一定の条件下で土に埋めておくと、あら不思議! 茎から勝手に根を出して、それが新たにトマトとして成長していくんです。 気候条件さえ整って行けば、まるでクローンのように、 トマトのわき芽からトマトが育ち、そのわき芽からまたトマトがそだち・・・ と順に同じトマトをつくり続けたりすることができるんです。 今回の画像、よく見ていただくと、 右下の部分など茎から細かい毛がでているのがわかりますが、 その一部に太くて白いものが見えますか? これは、茎から根が伸びている状態です。 そのそばにも茎の表面がぼこぼこと盛り上がっているところも見えますが、 これもまさに根が出ようと膨らみ始めているところです。 雨の少ない気候で生まれ育ったトマトさん、 いつでもどこでも水が吸い上げられるように苦労して身に付けた特性なんですね。 この水分を吸い上げる貪欲さが、トマトの生命力になっているんだと思います。 次回もそんなトマトの特性のヒミツが続きます。
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